ポール・オースター 『偶然の音楽』 を読み終わった感想
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仕事の拘束時間は長くても薄給な消防士ナッシュはそれゆえ妻に逃げられ、娘と2人取り残されるが、そこでタイミング良く音信不通で消息不明だった父親の遺産を姉と半分ずつだが大金を受け取る幸運があり、この機会に長い休暇を取ることに決め仕事をやめ、姉夫婦に一人娘を預け、(元々車とその運転が好きなので)車でアメリカ中を旅する生活にのめり込んでしまう。
出会う人物は少ないが旅先で数人と偶然出会う。遺産も底が見えてたので旅を延命させるため残りの全財産を旅先で偶然助けた痩せっぽちで少年にしかみえないギャンブラーの青年に掛けてみることにする。説明が下手だけどこんなあらすじ。
ポール・オースターの小説の書き方は、小説前半の文体が『。』に到るまでの距離(形容?)が長いのでこれに挫折しそうになるが、この長さは心地よい文章の長さ(英語と日本語の根本的な違いにより翻訳すると量が増えるということかも?)。ポール・オースターの小説はいつも、前半部は抽象的な言い回しが多いと感じるのは私だけ?(←だいたひかる風)評論を読んだことがないし誰かと意見を交換したこともないので私の独りよがりな思い込みかもしれない。
人間の孤独についての物語。車で旅をし観光目的ではないのでなるべく車からでない、スピードが思いっきり出せる地域への旅を好む、移動する車内ひきこもり的なのがアメリカ的なひきこもり?それと無意味な(正確には意味があるのかないのか混乱する仕事)労働についての小説でもある。それにより大人で落ち着いている自分に自信を持っていた主人公だが、ただの愚鈍な思考回路ではないかという自信喪失(妻にも逃げられた前例もあるし)も後半芽生えてくる。
※先入観を防ぐため、訳者あとがきは読まないで感想を書きました。今後も著者あとがき以外読まない読書方針です。

